天国映画村とは、邦画を中心にみて分かち合いをする集いです。SIGNIS JAPAN 「カトリック映画賞」の選定にも参加しています。
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2012/01/25(水)12:06
【エンディングノート】オフィシャルサイト ⇒ コチラ

主演:砂田知昭
監督:砂田麻美
製作・プロデューサー:是枝裕和



この映画、「父の死」をテーマにしているのに鑑賞後ためらいもなく「面白かった!」と言ってしまいます。
そこがこの作品のすごいところだと思います。

エンターテインメント・ドキュメント????「なんだそれ?」

と思われた方も、観終わったら納得ですよね。

サラリーマン時代から会社でも家庭でも「段取り命」でやってきた父親。ある日、その父親がガンを宣告される。
自分の死後、家族を煩わせたくないという想いと、人生の総括として“エンディングノート”を作成し自らの死を段取っていく。
そんな父の姿を、実の娘がホームビデオを使って残した笑いと感動の記録。

お父様の明るさと「俺についてこい!」的な雰囲気、そしてこの家族の心地よい距離感に、観ている人はたちまち魅了されます。

病床のお父さんに、最高の愛の表現をするのんびり屋のお母さん。
日々衰弱していく父に喝を入れるかのように、ビジネス用語を交えながらお父様の段取りをサポートしていく、父親そっくりの長男。
非常に個性的なこの家族の中和剤になっている、長女。
そして、時には撮影していないフリをしてまで淡々と撮影をし続ける、お父さんの心配の種でもあり(恐らく)一番かわいがられて育った次女の監督。

決してベタベタした仲ではなく、一見クールなのだけど根底に深い家族愛があふれているのです。

監督は、子供の頃からずっと家族を撮り続けていたそうです。だからでしょうか、ビデオに写っている家族はとても自然。
そして、元気なころのお父様の姿も当然残っているので、スクリーンの中でどんどん痩せて行かれる姿が切なかったですね。
それでも、明るいお父さんから、スクリーンを通して私たちまで元気を頂きました。

監督は、この映画を創った理由として、「父親の死はすごく悲しいことだけど最後の5日間にいろんなことを貰った。

生と死は対極にあるのではなく1本の線で繋がっていて、そして父親から生のバトンを渡された気がした。それが私の希望となった。

日本人は、死について公に語ることはあまりないが、死は悲しい事だけじゃないと父に教えてもらったので、そのことを映画に込めた・・・」と語っています。

カトリック的には死は神様の国での永遠の命のスタートであるという意味で確かに悲しいことばかりではありません。
なのでカトリック信者には、監督のこの言葉は受け止められやすいと思います。
しかし、「死=悲しいことばかりではない」ということを、一般的に受け入れてもらうのはそう簡単ではないはず・・・

最後に、恐縮ですが少し自分の話をさせて下さい。

私の母はかつて、痴ほう症ですっかり記憶も言葉もなくしてしまった祖母の頭をなでながら「おばあちゃんは幸せね。もう罪を犯すことはないのだから。」と心底微笑みながら言っていました。

そして、その祖母の告別式の最中、「死は悲しい事ではありません。カトリックでは喜びですから。」と言って参列者の人々を驚かせてしまいました。その光景をふっと思い出しました。

私はまだ子供でしたが、カトリック的な死の意味を教わっていたので母の言葉・行動を理解できたのですが、こんな風にホントの事を言ったら人々に「ギョッ」とされるんだ・・・言っちゃだめなんだ・・・と感じたのでした。

だからこそ、「死=悲しいことばかりではない」という難しいテーマを、カトリック信者に限らず多くの方に受け入れられる普遍的な真理として、温かい涙と笑いと愛で表現された砂田監督を本当に尊敬します。

この作品を観て、わたしの胸のつかえもすっーと溶けるような気がしました。

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