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2012/01/20(金)16:16
オフィシャルサイト ⇒ コチラ

監督:ジェシカ・ハウスナー
主演:シルヴィー・テステュー


この映画を一緒に観に行った未信者の友人の第一声が「カトリック信者さんの意見が聞きたいわ!これでいいの???」でした。

それもそのはず、ラストシーンも「えっ???」って感じで終わりますし、監督(ジェシカ・ハウスナー)自身が次のように言いきってますから。
「(当作品を)宗教映画的に作りたくなかった。奇跡について調べているうちにこの世に皆が思い描いている奇跡なんてないとわかった。しかし・・・」と。



勝手に「ルルドという聖地を舞台にした奇跡のお話なのね!」と思い観ている私たちの期待を、見事に裏切ってくれるわけです。

そこで、この映画をみて「えっ?」って思った方の原因を私なりに想像すると大きく二つにわけられると思います。

一つ目は、「フランス映画のような終わり方」にあると思われます。
結末を押し付けない。あとは観客のお好きなようにどうにでも・・・というスタンス。
これを受け付けない人は、「この映画よくわかんない???」ということになるでしょう。

二つ目は、「カトリックに関する説明の不足」です。
これに関してはオフィシャルサイトにて監督が興味深いことを語っています。
「実は、撮影中に自分が日本人であるかのような気持ちでいようと思った。なぜなら【ルルド】というヨーロッパにある特別な地を舞台にするにあたり、そこに集まる人々や土地や考え方など全てを、出来るだけ外からの視点で捉えたかったから・・・」と。

つまり、日本ではカトリックはマイナーですがヨーロッパではメジャーなためカトリックに関する理解が深く、もっと身近なものなのです。なので映画の中で余計な説明は不要なのでしょう。
しかも、そのことが彼女の狙いだったのです。
なので、日本で多くの方に観てもらうには、少しカトリックに関する補足説明が必要な気がしました。

とはいえ、監督が表現したかった「奇跡」という浮世離れした特別なモチーフをとりまく、普通の人々の感情の機微・・・それは、見事に表現されています。

そんなに信心深くもないのに自分に奇跡が起こってしまった主人公は、最初の喜びは戸惑いに変わり、いつまでこの奇跡が続くのか不安になったり、また周りの人間は奇跡を一緒に喜ぶ人もいるが、露骨に嫉妬する人もいる。

神父やルルドの関係者も病を抱えている人々の現実やここで起こる奇跡を冷静に受け止めており、少し淡々としすぎる印象さえあります。

笑えるのは、思ったことをズバズバ言ったり、皮肉めいた事を言ってペロッと舌を出しそうなおばちゃんなど、とてもカトリック信者とは思いたくない(笑) 人も描かれたりして・・・それが限りなく現実に近いありのままの人間模様なのでしょうね。

でも、それを映画で表現することに抵抗がないほどカトリックが日常に溶け込んでいるヨーロッパの土壌を羨ましく思いました。

そして、このような映画の撮影を許可し、映画を推薦しているカトリックの懐の深さをあらためて誇らしく思いました。

観ている間は、美しい風景や独特なアングル、女性監督らしい色づかい・衣装のセンスのよさ、そして展開の早さにのめり込んで、あまり考える余裕のないほど面白い作品でした。

なので、カトリック的な本作品のよさは、後になってじわじわと味わっています。

劇中で神父も “大切なのは、肉体的な病が癒されることではなく、その人の心が癒されること” だと言っていますが、「心が癒される」ことがまさしく奇跡なのです。
そして、ラストシーンで主人公の魅せる表情に、まぎれもなく彼女は救いを得たと確証出来るのです。


<関連リンク>
▼ジェシカ・ハウスナー インタビュー ⇒ コチラ



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